内容説明
まど・みちおさんの心に明るい窓があってみんなが見すごす大事なものを、ちゃんと見てくれている―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
megumiahuru
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タイトルどおり「まどさんのうた」を作家の阪田寛夫さんが紹介している本です。でも、単なる紹介や解説にとどまらず、まどみちおさんの人生の歩みや、著者ならではの心に触れるエッセイも交えてあって、かっこうの「まどみちお」入門になっています。 あの有名な「ぞうさん」の解説に、「目の色が違うから、肌の色が違うから、すばらしい、違うから仲よくしようというんです」とのまどさんの言葉が記されています。どんどん人の心がすさんで、狭量になっている今日、まどさんの童謡に満ちている「広く、のびやかな心」を思い出したいのです。2014/03/03
ワタナベ読書愛
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1989年刊行。詩人・まどみちお氏の作品と思い出について、同じく詩人の阪田寛夫氏が語った本。ひろく知られているまどさんの詩を味わった後に、阪田氏の名コメントを味わう。2人の人柄や考え方お違い、生い立ちなどが垣間見られて興味深い。感性豊かな詩人が、これまた完成豊かで創造力があり、独自の表現力のある詩人にあれこれ書かれる…そして、それをうけてまた素晴らしい作品ができるのだろうか。お二人が実際に会って話をしている様子を想像すると、なんともいえない楽しい気分になる。豪華な競演で、読み手の心がみずみずしくなる一冊。2024/10/06