内容説明
登録数世界一!39の世界かんがい施設遺産を網羅!用水路で荒野に水田が広がり、集落に人が集まり、水車や水力でものづくりが始まり、舟運で商業が潤う。水辺に育まれた日本の原風景はかんがい施設遺産の賜物である。
目次
土淵堰(青森)
稲生川(青森)
照井堰用水(岩手)
内川(宮城)
北楯大堰(山形)
安積疏水(福島)
十石堀(茨城)
那須疏水(栃木)
雄川堰(群馬)
長野堰用水(群馬)〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
じじちょん
3
日本の各地方にあるかんがい施設について、写真と紹介文の他、地域の特産品と風景など観光したくなる情報が載っている。こうした楽しさや面白さもあるが、この水源ができるまでの歴史が興味深い。 干ばつに苦しむ地域に水を引く、私財を投じてトンネルを掘る、先人たちの苦労があってこそ、豊かな農産品が作れるんだと改めて水源の尊さを思い知らされる本。2020/02/19
6haramitsu
0
なぜだか灌漑施設に興味が湧いて読んでみた。意外な気付きが多くあった。茨城県十石堀:一部分は350年たった今も当時のままでメンテナンスフリー!、長野堰用水:高度な技術。逆サイホンで河を川が渡る?、見沼代用水:土木技術もさることながら、そのマネージ手法も最先端、五郎兵衛用水:現代の工法に通づる技術、創始者は神社に祀られ神に などなど目を見張る歴史。利水という公的な事業だが、住民自らが事業を起こして何百年も維持しているという、日本人の勤勉さが素晴らしいと思う。さすが長寿企業の国!「自治」これが最強ということか2022/11/06