内容説明
クリスマス・イブの夜、情け知らずの孤独の老人スクルージの前に、7年前に死んだ友人のマレーの幽霊があらわれます。生前の行いを後悔し、苦しむ彼は、スクルージに忠告を与えるためにやってきたのです。続いてあらわれる3人の幽霊たち。そして、次々にうつしだされる、過去、現在、未来のクリスマスの影…。スクルージのかたくなな心は、しだいにクリスマスの意味にめざめていきます。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
マカロニ マカロン
19
個人の感想です:B。本作の読書会のため。翻訳を比較するために同時に角川文庫版(越前敏弥訳)を読んだが。本書の方が言い回しが易しく書かれているのは、絵本要素を含むので年少者にも読みやすくするためか。この本にはイラストは17枚掲載。本文は省略なく全文収載されている。映画などでは雪の積もったホワイトクリスマスの印象があるが、本書イラストは明るい色調になっている。1843年頃のイギリスではクリスマスの飾りはヤドリギが一般的で、本書もそれに沿っている(クリスマスツリーはドイツ生れのアルバート公が普及させたらしい)2024/12/13
shou
5
ディケンズの名作をリスベート・ツヴェルガーの挿絵で。大型絵本とあったのでダイジェスト版かと思ったら、両頁にびっしり、時々挿絵な程度の分量。優しい色調の繊細な絵。2015/12/31
timeturner
4
図書館で大型絵本扱いだったから、当然ながらダイジェスト版かと思いきや、小さな文字がぎっしりでほぼそのままだった。文章も子ども向けの絵本とは思えない、ヴィクトリア朝の香りがする本格派。完全に大人向けの本だ。ツヴェルガーにはゴージャスという印象をもっていたが、この本ではとてもユーモラスで軽いタッチ。2014/12/08
ochatomo
3
文豪ディケンズ1843年発表作 訳文は1977年国土社刊行が基 人と人のつながりを誰でも持っていて、助け合う喜びを知ることができる 親戚の甥の無償の愛がおこした夢のように思う 挿絵は少な目 元本1988年 1989刊2018/03/16