目次
1 学齢期における教授・学習と知的発達の問題
2 就学前期における教授・学習と発達
3 教授・学習との関連における学齢児の知的発達のダイナミズム
4 児童期における多言語併用の問題によせて
5 書きことばの前史
6 生活的概念と科学的概念の発達
7 教育過程の児童学的分析について
著者等紹介
土井捷三[ドイショウゾウ]
1943年に生まれる。1972年北海道大学大学院教育学研究科博士課程を修了し、現在、神戸大学発達科学部教授、学術博士
神谷栄司[カミヤエイジ]
1952年に生まれる。1982年京都大学大学院教育学研究科博士課程を修了し、現在、仏教大学社会学部教授
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
wattann
3
この理論を知って教育実践するのとしないのでは大きな違い2010/10/08
Juonn Izuhara
2
目の前にいる発達する主体としての子どもを了解する上で、必須の本。2019/12/31
そうとめ
1
発達の最近接領域についての定義が書かれている本。こどもの知識をIQのような発達水準 だけではなく、他者の力を借りて達する水準にも目を向け、その差を最近接領域としてい る所が大きな特徴です。 最初から、この本を読むのは、かなり難しいので、下記の本を読んでイメージをつかんで からの方が理解しやすいかなと思います。 ヴィゴツキー入門 http://blog.goo.ne.jp/aki-nagi-kae/e/91b40ddea1008efdd1d059918e3333372012/06/20
オオタコウイチロウ
0
現在の発達水準=すでに完結したある発達のサイクルの結果として子どもに形成された精神機能の発達水準。発達の最近接領域=「模倣」によって到達しうる明日の発達水準。〈書きことば〉は、子どもに、それ以前は無自覚的に使用していた〈ことば〉そのものを、自覚的に扱うことを要求する。「子どもの絵そのものは、[…]表現であるよりは、むしろことばなのです。子どもが求めているのは、絵が、表象するよりはむしろ命名し指し示すものであることです。」(130)、「ことばは自分のなかの技能から自分のための技能になります。」(217)。2024/04/01
イキュア
0
発達をみる際に現在行えることだけではなく、手を貸すことで行う事ができる次の段階に注目する事が必要。主に児童の発達に対しての提言ではあるものの、成人においてもその成長には似た要素があるのではないかと感じた。2022/06/12