感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
わ!
10
2000年に出版された本です。私の部屋の片隅から見つかり、「うわー、めちゃくちゃ読みたい!」と思って読みました。小冊子なのてすぐに読めてしまうのが、残念なぐらいの内容でした。著者は、あの「学校の怪談」の常光徹さんで、しかもこのタイトル!…面白く無いわけがないお膳立てです。三章に分かれていて、三章目が「親指と霊柩車」なのですが、前の二つの章も面白いです。エンガチョのコトや、意外だったのは「X(バツ)」のコトなどにも詳しくなれます。Xの別名が「アヤツコ」だとか「ヤァツコ」だとかは、この本で、初めて知りました。2025/11/07
三柴ゆよし
5
「ハッピーアイスクリーム」、「エンガチョ」、「霊柩車を見たら親指を隠す」など、現代から過去の民俗にさかのぼる手法をとるので、雑学好きの人なんかにもオススメできる。ただ、俗信研究はロジックの問題なので、最終的には研究者の論理性が最重視される。俗信とは、主として結果から原因を導き出すものである。結果と原因の間には、きわめて連想的な思考が媒介している。そうした連想的思考を、論理的思考によって紐解くのが俗信研究である。常光氏の研究の白眉は、まさにそのロジックの巧みさにある。頭の体操として読むも良し。2009/07/13




