出版社内容情報
あの怪物弁護士が、任侠界、芸能界、宗教界などの広い交遊を愉快に語る。
まえがき
第1章 芸能界のたくましい面々
●自分の足で立つ若者・大槻ケンヂさん
●芸能界のリベラリスト・梶原しげるさん
●永遠の少女・李麗仙さん
●理解力は抜群・島田伸助さん
●心のあたたかい男・ビートたけしさん
●やさしい娘・マルシアさん
第2章 有名作家たちの虚像と実像
●大予言を求め続ける・五島勉君
●美学の追求ひとすじ・稲垣真美さん
●現代の大杉栄・竹中労さん
●日本で二番目のライター・松永憲生さん
●真実を探求する物書き・佐木隆三さん
●しゃべりすぎる司会者・田原総一朗さん
第3章 感動する芸術家たちの魂
●ノーベル賞候補者・丸木位里さん、丸木俊さん
●文学者も及ばない・石井歓さん
●妖艶と悲しみ、詩情と純粋を描く・宮田雅之画伯
●タレント映画監督・大島渚さん
●アイヌの魂を伝える・アトイさん
第4章 庶民肌の判事と検事
●リベラリスト最高裁長官・服部高顕先生
●「疑わしきは無罪」を教えた・青木英五郎教官
●検事でも務まった・河上和雄さん
●奥崎謙三さんと酒を飲んだ最高裁判事・宮崎梧一先 生
一郎さん
●良心のかたまりの人・家永三郎先生
●進歩的憲法学者・奥平康弘教授
●徹底したヒューマニスト・沢登佳人教授
●私塾で青年とともに歩む・色川大吉先生
第8章 反体制闘士の素顔
●人民のための軍人・小西誠君
●横暴警官とたたかう・千代丸健二さん
●「民族主義」に目覚めてしまった・塩見孝也さん
●中世的日本人・野村秋介さん
●清貧なる禅僧・鈴木邦男さん
●天皇パチンコ事件元被告・奥崎謙三さん
第9章 任侠道をいく親分たち
●日本の「ゴッド・ファザー」・渡辺芳則組長
●権力に屈しないホンモノヤクザ・高山登久太郎会長
●英語ペラペラのインテリヤクザ・宮代知直組長
●武闘派ヤクザの親分・後藤忠政さん
第10章 忘れえぬ人々
●天皇に殺された父・遠藤稔
●伝説的名アジテーター・安東仁兵衛さん
●陸軍幼年学校の「戦友」・小林敏久君
●新橋のホームレス・赤松晧次さん
●クニを憂える国士・稲葉八州士さん
●反世俗的オカマ・東郷健さん
●十五歳の少女との結婚を夢見た・平澤貞通さん
●平澤貞通救援国会議員連盟会長・小宮
人生は、水の流れである。人との出会いと別れ。
一九三〇年(昭和五年)十月二十九日に生まれてから六十五年。出会い、そして今も親しくつき合っている人、亡くなった人、行方が分からなくなった人等々。走馬燈のように、数十、数百、数千の人たちの顔、顔、顔が浮かぶ。はじめて会ったのに、何十年も前からつき合っていたような感じのする人、何十年も会っているのに、顔を見ただけで虫酸(むしず)の走る人。
島倉千代子の歌にあるように男いろいろ、女いろいろ人生いろいろである。
そして、僕が好きな人間。それは、左翼だろうが右翼だろうが、役人だろうが乞食だろうが、自民党だろうが共産党だろうが、警察だろうがヤクザだろうが、男だろうが女だろうが、「自分ヲ勘定ニ入レズニ」(宮沢賢治)たえずひとの幸せを念じかつ行動している人であり、僕が嫌いな人間は、自分や自分の政党や自分のセクトの利益だけを勘定に入れ、たえずそれ以外の人々を蹴落としてでも浮かび上がろうとしている人である。
この本は、そのような観点から、僕の好きな人たち約千人の中から選んだ六十四人の人々と僕とのかかわりを、ドラマティックにまとめたものである。
(中略)
終わりに
遠藤さんの交遊の広さはすごい。この本ではその一部が書かれている。続編でも多くの人々を追加。
目次
第1章 芸能界のたくましい面々
第2章 有名作家たちの虚像と実像
第3章 感動する芸術家たちの魂
第4章 庶民肌の判事と検事
第5章 人権派の好漢弁護士たち
第6章 今のお寺にもいるホンモノの宗教者
第7章 文部省とひと味ちがう教育者
第8章 反体制闘士の素顔
第9章 任侠道をいく親分たち
第10章 忘れえぬ人々