内容説明
実務経験も深いクレジット市場の第一人者が、日本のクレジット市場の歩みを検証し、その特徴を明らかにするとともに、将来を展望する。実務家、研究者待望のテキスト。
目次
第1章 国内社債市場発展とその先行研究(社債制度改革の進展;国内格付制度の変遷;国内社債市場の拡大と発展;欧米の社債市場との対比)
第2章 1997年の経験(銀行問題とクレジット市場;夜明け前の社債市場;変曲点としての1997年;日債銀債をめぐる市場のパニック;公募社債デフォルトと損失実現;拓銀・山一の破たんと金融危機)
第3章 クレジット市場の誕生(「クレジット市場」の誕生;クレジットの価格形成の変化;市場参加者の変化と多様性;クレジット商品の拡大)
第4章 クレジット市場の発展(自ら学習して進化・発展するクレジット市場;クレジット市場の変動;防がれた「2001年末の金融危機」;銀行危機の終焉とクレジット市場の変質)
第5章 クレジット市場に残された課題(危機が去り薄れる関心;クレジット市場のボリューム不足;世界から孤立する市場;低格付債による資金調達)
著者等紹介
島義夫[シマヨシオ]
東京大学法学部卒、ニューヨーク大学(New York University)でMBA取得。1987年からゴールドマン・サックス証券で不動産・建設担当の株式アナリスト。92年からスタンダード&プアーズで、邦銀大手行格付を中心に中国・韓国金融機関の格付を担当。94年からモルガンスタンレー証券で、日本人初のクレジット・アナリストとしてクレジット・リサーチ部門を立ち上げる。その後、クレディスイス・ファーストボストン証券などでクレジット調査部長を歴任し、ストラテジーから証券化までを含むクレジット・リサーチの組織づくりを実践する。現在、立命館大学大学院経営管理研究科の教授として証券投資、企業ファイナンスを教える。専門は、企業ファイナンス、デット・ファイナンス、証券市場論。著書・論文は多数。いずれの著作も、投資家の利益・視点という立場は共通している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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