内容説明
本書は、近年の普通社債をめぐるさまざまな問題に関して、証券市場論、ファイナンス論および商法の研究者、さらに証券会社、事業会社の実務家が社債市場研究会に集まり、論議を重ねた成果である。したがって、取り上げられているテーマも、発行市場の利回りスプレッドからデフォルト処理まで多岐にわたっており、アプローチも計量的手法から歴史・制度的な手法までさまざまである。
目次
第1章 近年の社債市場改革と負債調達コストの決定要因
第2章 社債市場のリスクスプレッド―証券業の産業組織的視点からの分析
第3章 日本の低格付社債市場発展の条件
第4章 社債発行に関する諸規制についての歴史的考察
第5章 社債の受託および社債管理の概念の変遷
第6章 会社再編と社債権者保護―わが国における法制度と契約の役割
第7章 社債デフォルトと企業再生型投資
第8章 投資ファンドによるディストレスト投資と倒産法制
第9章 投資ファンドによる企業再建型投資のケーススタディ
第10章 短期社債のペーパーレス化―日本初の不発行化(dematerialization)
著者等紹介
岡東務[オカトウツトム]
1943年生まれ。1969年、神戸大学大学院経営学研究科修士課程修了。日本経済新聞編集局記者、日本公社債研究所主任研究員、日本格付投資情報センターRM本部業務推進部長を経て、現在、阪南大学経営情報学部教授
松尾順介[マツオジュンスケ]
1959年生まれ。1988年、京都大学大学院経済学研究科博士課程修了。(財)日本証券経済研究所主任研究員を経て、現在、阪南大学経営情報学部教授。経済学博士
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