内容説明
クレジット・スコアリングは、自動車ローンやクレジット・カードなどの個人向け融資の分野では長い間利用されています。最近では、住宅ローンや小規模企業向け融資、あるいは農業用融資の分野でもクレジット・スコアリングの活用が図られています。クレジット・リスクの分析モデルはいまや様々な場所で用いられていて、機械的な与信判断は増える一方です。与信担当者もスコアリング手法を採り入れる利点を分かっていて、旧来型の審査に伴う費用を減らし、貸倒損失を軽減し、様々な種類の債務者に対して一貫性のある与信判断を下すために利用しています。本書では、クレジット・スコアリング分野における専門家の知識を集約して、モデル利用者の習熟の程度を問わずに、設計・導入・管理の各段階に必要なテクニックおよび実務面の向上に役立つ包括的な指針を示しています。
目次
スコアリングの使い方(Scoring Applications)
信用リスク・モデルの構築と維持に関する組織上の論点
消費者信用情報の利用
一般スコアリング・モデルと個別スコアリング・モデルの比較
スコアリング技術改善の基本
モデルを構築する際の統計技術の最適化
EarlyIndicator:延滞住宅ローン用の包括的行動スコアリング手法のデザインと検証
データ・マイニング
貸出意思決定と経済情勢
スコアリング・モデル構築の事例
与信管理における不受理者から学べること
モデルの評価と観察
モデルの構築と実効性に関わる論点
クレジット・スコア推奨無視管理の整合的アプローチ
著者等紹介
メイズ,エリザベス[メイズ,エリザベス][Mays,Elizabeth]
ワシントン特別区在住の経済学者で、現在、信用リスク分析と自動貸出審査の分野の研究を行っている。金融機関のリスク・モデル開発で幅広い経験を有しており、米国貯蓄金融機関監察局勤務中には、金利リスクを測定する『純ポートフォリオ価値』モデルの最初のひとつの開発に携わった。リスク管理の分野で多くの論文を発表しており、シンシナティ大学から経済学の博士号を得ている
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