内容説明
時代とともに駆け抜け、そして跡形もなく消えてゆく演劇―。当代の役者に対する深い愛情に裏づけられ、歌舞伎を中心とする同時代の演劇を見つめて、その一度限りの魅力と感動を記録した劇評集。昭和五十九年から平成十五年までの歌舞伎の記録。
目次
第1部 昭和五十九年から平成五年まで(梅幸の役づくり―『新版歌祭文』「野崎村」;「恋」と「忠義」―『摂州合邦辻』;源太と弁慶かくありなん―『ひらかな盛衰記』『源太勘当』・『勧進帳』 ほか)
第2部 平成六年から平成十年まで(俊寛とお光の自己犠牲―『平家女護島』「俊寛」・『新版歌祭文』「野崎村」;江戸時代の芝居小屋―『花上野誉碑』「志渡寺」;髪結という稼業―『梅雨小袖昔八丈』「髪結新三」 ほか)
第3部 平成十一年から平成十五年まで(二十一世紀への道標―木下順二=作『子午線の祀り』;清心から清吉への転生―『小袖会我薊色縫』;福助の「琴弾き」―『生写朝顔話』「朝顔日記」 ほか)
著者等紹介
大矢芳弘[オオヤヨシヒロ]
1964年、東京に生まれる。1987年、学習院大学法学部を卒業。演劇評論家
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