出版社内容情報
産廃銀座と呼ばれた埼玉県・くぬぎ山の再生の記録。地元住民とNGOが協力して、かつての里山の風景を取り戻す。
第一章 グリーンアクションさいたまの取り組み
・序文 煙を止める闘いからくぬぎ山再生ワークへ
・放置され荒れる近郊二次林の姿を見た/蘇我畔太郎
・くぬぎ山 埼玉に残る江戸以来の三富農業/蘇我畔太郎・菅野いちこ
・ くぬぎ山再生言うは易く行うは難し/蘇我畔太郎
・ グリーンアクションさいたま・学生エコアクション くぬぎ山・クロニクル
第二章 くぬぎ山周辺住民の声
・ 産廃銀座からの脱出/(ふじみ野市市議会議員)鈴木啓太郎
・ 農薬禍で父を失って考えがかわった/(所沢市農家) 荻野茂喜
・ 煙を止めるまでの12年間/(主婦・くぬぎ山地区在住)渋木幸子
第三章 くぬぎ山再生ワークの楽しみ
・ 再生ワークへの取り組み/田苗見潤
・ くぬぎ山赤松伐採記/熊野風山
・ レンガ窯でピザ焼き体験/熊野風山
・ 落ち葉堆肥で里山再生の暮らしをしのぶ/千葉宗作
・ 子供は元気に野山を駆けてほしい/牧野誠一
・ くぬぎ山にカブトムシが戻ってきた/熊野風山
私たちはこの本を通じて一つの提案を行ないたいと思います。それはヤマ(雑木林・平地林)と人との絆をもう一度取り結ぶということです。 といっても私たちにできることは、くぬぎ山と親しむワークぐらいだということを私たちは自覚しています。私たちはヤマに入り自然と親しみ、かつての農民の仕事振りを感じています。それを原体験するための作業を続けています。農家の協力を得ながら、放置林と化したヤマに入り間伐作業を行なっているわけです。 このささやかな実践は、奪われた未来を取り戻すための現実的な一歩だとの思いで私たちはワークを続けています。