テロと報復とコミュニズム

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  • サイズ 46判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784916043535
  • NDC分類 309.3
  • Cコード C0031

出版社内容情報

【ジュンク堂書店発行「書標」評】 
自らマルクス主義からの「転向」を高らかに宣言する荒であるが、反体制運動に対する意欲を失ったわけでは全くない。理想の実現をめざすのではなく、現実の矛盾と闘うこと、それこそが「もともとのマルクスの考え方だった」と(つい?)いってしまう荒は、自らの世代のエネルギーを若い世代に伝達することへの情熱も相俟って、とても元気である。
 であればこそ、柄谷行人らの「NAM原理」や、ポストモダン思想への反撃を目論む現象学との三つ巴が、期待できるのだ。

第一部 見果てぬ夢の果てに  荒岱介
1.マルクス主義そのものが間違ってなかったのか
2.『破天荒伝』は俗人が無理な変革を志し挫折した話
3.セントラル・ドグマでの世直しはアナクロニズム
4.プロレタリア革命は幻想でしかなかった
5.レーニン主義の「哲学の党派性」が間違っている
6.「本当のマルクス」などあるのか?大藪龍介著『マルクス社会主義像の転換』を読む

第二部 オルタナティブ・コミュニズムは可能か
1.専制と暴力支配生んだ貨幣廃止の試み
2.LETSとコミュニズム革命結びつけるNAMの片思い
3.田端稔『マルクスとアソシエーション』はマルクスを蘇らせたか
4.ユーゴ自主管理主義の破産は必然だった
5.「本当のマルクス」への違和感……柄谷行人氏の講演を聞いて
6.どうしてマルクスじなきゃいけないのか

第三部 「日本をどう改革するか」
 バトルトーク 全共闘世代が語り継ぐべきものは何か
荒岱介×宮崎学×鈴木邦男×牧野剛

共産主義の復興を志す新左翼運動はもう終わった。テロと報復……共産主義運動は何をうみだしたのか。
いまだ マルクスの読み替えに夢を託して「可能なるコミュニズム」を宣揚する文学者・論者たちへの痛烈な批判。『破天荒伝』(太田出版)で全共闘世代の息吹を伝えた著者が、原理から発想する社会運動の無理を説く。

内容説明

共産主義復興に夢を託す新左翼運動はもう終わった。『破天荒伝』で全供闘世代の心意気を伝えた著者による新しい世直しのメッセージ。

目次

第1部 見果てぬ夢の果てに(マルクス主義そのものが間違ってなかったのか;『破天荒伝』は俗人が無理な変革を志した話;セントラル・ドグマでの世直しはアナクロニズム;プロレタリア革命は幻想でしかなかった;レーニン主義の「哲学の党派性」が間違っている;「本当のマルクス」などあるのか?)
第2部 オルタナティブ・コミュニズムは可能か(専制と暴力支配生んだ貨幣廃止の試み;LETSとコミュニズム結びつけるNAMの片思い;田畑稔『マルクスとアソシエーション』はマルクスを蘇らせたか;ユーゴ自主管理主義の破産は必然だった;「本当のマルクス」への違和感―柄谷行人氏の講演を聞いて;どうしてマルクスじゃなきゃいけないのか―アソシエ21的場記念講演を聞く)
第3部 「日本をどう改革するか」2001年8月バトルトーク

著者等紹介

荒岱介[アラタイスケ]
社会思想研究者。1945年千葉県生まれ。早稲田大学在学中から、反体制運動に参加。全共闘運動時は防衛庁突入や東大安田決戦を指揮。脱共産主義の社会運動を提唱している
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