内容説明
日本に非ざる日本語文学を論ずるのは「日本文学」という近代の幻想に対するアンチテーゼである。林浩治第2評論集。
目次
第1部 戦後在日朝鮮人文学史(植民地支配の呪縛―戦後初期在日朝鮮人による日本語文学;対峙する南北朝鮮―1950年代前半の在日朝鮮人文学 ほか)
第2部 村上知義と朝鮮(村山知義・転向と朝鮮―小説集『明姫』に沿って;村山知義の朝鮮行きについてなど―中野重治の疑問に則して)
第3部 故郷について(故郷について;あらかじめ失われた故郷 ほか)
第4部 現代文学批評(民族を背負うことなく―柳美里「石に泳ぐ魚」の段階;崩壊しつづける家族―柳美里「フルハウス」の危うさ ほか)