内容説明
本書の全体を通じて、著者は終始客観的で実証的な研究態度を貫いていて、イデア論に対する特殊な思い入れや、まして偏見のたぐいとは完全に無縁である。そこには鋭い理論的分析と厳密な文献学的研究の豊かな見本がある。イデア論の全体像。プラトン哲学思想の核心イデア論の解明のための必読書。今世紀最大のギリシア哲学研究者の一人であるロスの名著。
目次
対話篇の順序
イデア論の端緒
『パイドン』
『国家』と『パイドロス』
『パルメニデス』と『テアイテトス』
『ソピステス』と『政治家』
『ティマイオス』と『ピレボス』
『法律』と『第七書簡』
プラトンの「書かれざる教説」
アリストテレスによるプラトンの初期教説の説明〔ほか〕