内容説明
アンティーブの展覧会での感動の記憶から始まるセンティメンタル・ジャーニー。大阪船場での幼少時代、新潟高等学校の青春時代、丸谷才一ら学友たちとの交流、西洋の誘惑、戦火の日々、師と友、そして通り過ぎた人たち、学界での嵐、山手線外廻り講師時代、戦後であって戦後ではない…様々な著者の想いが綴られた大著。
目次
“アンティポリス”もしくは“生きる喜び”―一九四六年
昭和初年の大阪船場―その断片的風景
終戦の記憶―わが長太鼓手(タンブリネール)
まだ私たちは歌うことができなかった
“非常時”からの遁走
“西洋の誘惑”―幻影ではあるが、確かな官能性を持っていた
“外で戦争、内では音楽と絵”
“狂乱のマルゴ”火の中を行く
“ガブリエルの手のひら”
青春―砂丘のある町で〔ほか〕
著者等紹介
中山公男[ナカヤマキミオ]
1927年大阪生まれ。1950年東京大学文学部哲学科美学美術史学科卒業。1953年同大学大学院特別研究生修了。女子美術大学講師、多摩美術大学講師、日本大学助教授を経て1959年国立西洋美術館主任研究官となる。在館中の1963年文部省在外研修員としてヨーロッパに遊学。1968年万国博覧会参事、同美術館学芸課長、1971年退官、フリーとなり執筆に専念。その後1986年より群馬県立近代美術館館長、1987~90年筑波大学教授、1991~97年明治学院大学教授を歴任。さらに全国美術館会議会長、美術館連絡協議会理事長、地中海学会副会長も務める。現在、群馬県立近代美術館館長、美術評論家
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