内容説明
医術・医学がどのようにして現代の姿になったのか、少し振り返ってみただけでも、日々どっぷりと浸かっている医療の新しい面に気づき、はっとさせられる。また、現代のように医学・医術が複雑に入り組むと、自分の立場を見失い、オリエンテーションをつけにくくなる。しかし、実践の場では決断の躊躇は許されない。できるだけ方向を間違えないで進むために、ときには原点に立ち戻って視ることが必要であろう。本書ではこうしたことに役立つことを願い、医療・医学の簡単な歴史を叙述した。
目次
原始時代の病気と医療
医の神々と医学の父ヒポクラテス
古代医学と伝統医学
中世の西洋医学―病院
アラビア医学
南イタリアの医学
人体解剖学の再興
血液循環説の発見
錬金術と化学の芽生え
外科の近代化と外科医パレ〔ほか〕