感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
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画家でもあり、詩的なリズムを持った寓話作家でもあったレバノン移民、カリール・ジブラン。狂気と正常の境界が曖昧なこと、女と男の噛み合わなさ、自己の幸福と一般的な幸福との埋められない溝、曖昧さを許容せずに破滅する世界の小ささ、不条理に巡る報い、共感や思考の裏側にある永遠の理解しきれなさなどをわずか、数ページで簡易に記している。寝物語にぴったりな作品。2018/07/14
とっしー
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ご老衆が都での禁酒法を王に請願するが、王はこれを一笑に付す。落胆した長老たちに侍従は「王がお酔いであれば受け入れられたでしょう」と。小咄のような章から、深い真理を突く響きある言葉まで。静かに聴き入るように読んだ。2019/06/30




