内容説明
高級評茶師の資格を持つ著者が現地の茶師との交流を通じ、良質な「茶」の魅力を綴ったエッセイ。
目次
第1章 浙江省(西湖龍井茶―四絶の緑茶;莫干黄芽―黄茶の銘茶と大衆的緑茶の間で;安吉白茶―白茶それとも緑茶?;九曲紅梅―一緑一紅)
第2章 福建省(安渓鉄観音茶―「音韻」を求めて;白茶‐「北路」の福鼎と「西路」の政和;岩茶―「岩骨花香」に魅せられて;正山小種と金駿眉―紅茶の鼻祖から二一世紀的紅茶へ)
第3章 台湾(包種茶―清代に誕生した銘茶;東方美人茶―麗しの台湾茶;台湾紅茶―日本と台湾の掛け橋)
第4章 雲南省と広西壮族自治区(雲南省―歴史を味わうプーアル茶;広西壮族自治区―食べる「茶」から飲む「茶」へ)
著者等紹介
今野純子[コンノジュンコ]
中国&台湾茶教室‐Tea Salon Xingfu主宰。中華人民共和国認定高級評茶師、高級茶藝師。立教大学大学院文学研究科修士課程修了(史学専攻)。2021年現在、同大学院博士課程後期課程において、「日本統治期における台湾茶業史」に関する博士論文を執筆中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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nappyon
3
中国、台湾に何度も足を運び、現地で製茶や茶文化、歴史などを学んでいる著者によるエッセイ本。エッセイ本とはいっても茶や歴史について様々な文献を挙げながらの解説もある。ただ、堅苦しい本ではなくて旅のエピソードは衝撃的なものもあり面白い。製茶についても詳しく書いてあり、過酷さや難しさが伝わってくる。そんな製茶を行なっている茶師との交流や、著者の中国茶・台湾茶への思いが綴られている。2021/05/22
よだみな
2
著者は高級評茶師(国家職業資格一級)を持ち、日々中国茶の研鑽を怠らない。電気の通らない村、道なき道を上って茶畑にたどり着き、徹夜で葉を摘み、焙煎を手伝い、そこで本当の中国茶を味わうことで、さらなる高みを目指す。とても興味深かったのではあるが、中国茶の基礎知識や味を形容する用語などを軽くでもいいから解説してほしかった。素材は山のようにあるはずなので、もっとおもしろい本になったと思うのだ。これは著者ではなく、編集者の問題ではなかろうか。ちょっともったいない本であった。インスタもフォローしたし、次があれば読む2024/09/20
ジュースの素
1
30年近く前から中国各地に出かけ、お茶の取材、手伝い、また資格も取りに通われた。 大抵の茶農家の場所は遠く離れて電気もトイレもないような田舎。とても凄い根気と頑張り。 同じ龍井茶でも産地が違ったり作り手が違えば味も違う。広いあの国では当たり前だが、買う方にしたら大変難しい。奥が深すぎてため息が出る。2024/06/26
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