内容説明
本書においては、利他行動が、人間にのみ存在する行動ではなく、社会的行動を現す動物に広く見られる社会的行動の一種であるという考えに立って考察する。
目次
第1部 親子関係と利他性の関係(親子関係に関する学説の歴史的変遷;利他性の起源を巡る諸問題;利他性を巡る心的連続性;利他行動に関する理論的展開)
第2部 動物の仔育て・仔殺し行動に関する基礎的研究(仔育て・仔殺しの行動遺伝的特徴;仔殺しの抑制に関する行動原理;仔殺しから仔育てへの転換プロセス;仔認知の行動的メカニズム)
第3部 人間の利他行動の特徴と限界(人間の利他行動;人間の利他行動に関する見解;アストライアの天秤;カニバリズムの抑制原理)