出版社内容情報
《内容》 わが国においても、昭和60年在宅酸素療法の保健適応以来、呼吸リハビリテーションの重要性が認識され始めた。呼吸リハビリテーションの効果は、患者のADL拡大やQOL、在宅率および生存率の向上などが報告されている。その効果は、呼吸機能の改善よりむしろ四肢筋の筋力や持久力の改善によって得られる。本書は、慢性呼吸不全患者の呼吸リハビリテーションを呼吸不全の原因、評価、薬物療法、酸素療法、吸入療法、理学療法、および患者教育について論じている。特に理学療法は呼吸訓練から排痰法、運動療法、急性増悪時の理学療法など詳細に紹介している。
《目次》
目次第I章 呼吸不全と呼吸不全患者の実態 1.呼吸不全の定義 2.呼吸不全の原因 3.慢性呼吸不全患者の実態 4.慢性呼吸不全患者と息切れ 5.呼吸不全患者の家事動作第II章 リハビリテーションと呼吸リハビリテーション 1.在宅酸素療法と呼吸リハビリテーションの歴史 2.呼吸リハビリテーションの現状 3.呼吸リハビリテーションにおける理学療法士の役割 4.呼吸リハビリテーションの構成要素 5.薬物療法 6.酸素療法 7.吸入療法第III章 呼吸理学療法の評価 1.問診 2.理学的所見 3.検査・測定第IV章 理学療法 1.リラクセーション訓練 2.気道のクリーニング 3.呼吸訓練(Breathing exercises) 4.運動療法 5.ADL訓練 6.気道クリーニング,呼吸訓練,運動療法のフローチャート第V章 急性増悪時の理学療法 1.気道のクリーニング(排痰法) 2.呼吸訓練(Breathing exercises) 3.運動療法 4.ADL訓練 5.人工呼吸器の基礎知識 6.ウィーニング(Weaning)-人工呼吸器からの離脱- 7.コロラド大学健康科学センター呼吸器部門のウィーニング 8.カフ圧測定法(Cuff Pressure Measurement)第VI章 患者教育 1.薬物療法について 2.理学療法について 3.日常生活の指導第VII 呼吸リハビリテーションの効果,課題,展望 1.呼吸リハビリテーションの効果 2.ケアの個々の要素の効果 3.呼吸リハビリテーションの課題 4.呼吸リハビリテーションの展望