感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
せるていーぶ
2
英文直訳調の文章はやや読みにくい。やはりこの作品は文学としてではなく、人類の読むべき資料として大きな価値があると思う。 戦勝国であり、現在核保有国のイギリスの、しかも元軍人の原作者は、何を思って執筆したのか。 無条件降伏受諾の決定がなされたまさにその瞬間に、小倉から長崎へと機首を転じたB29。小倉がたまたま曇っていたために、選ばれてしまった長崎。歴史とは恐ろしい偶然の積み重ねなのだ。長崎の人々は「偶然」と割り切れるはずもない。 日本被団協のノーベル平和賞受賞の意味を世界中が考えなければならない。2025/01/24
龍太郎
1
映画を鑑賞したら、原作を読みたくなった。映画も良かったが本もいい。作者はイギリス人なので、連合国側ではあるが当事国でないので、俯瞰して書けているのでは。映画上映の後のトークショーでも話題になったが、被害側は多くを語れるが、加害側は話りにくいもの。ただ、アメリカ側の幹部の軍人たちが原爆投下が必要ないと言っているのに、軍人でもないトルーマンがあのようなジャッジをしたのが残念でならない。 全世界の人々に、この本を読んでもらえることを願う。2025/03/03