出版社内容情報
著者がポーランドかの亡命者で、レーガン大統領の対ソ連政策顧問をつとめていた人物だけあって、マルクス主義にいっさいコミットしない立場から、あの革命を冷徹にみすえている。たとえば、ロシア革命が赤色テロルに転化していくきっかけである.....。(立花隆『ぼくが読んだ面白い本・ダメな本 そしてぼくの大量読書術・驚異の速読術』343頁、より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ア
0
1923年ポーランド生まれ、1950年にハーヴァード大で博士号取得、80年代初頭にはレーガン政権に加わったリチャード・パイプスによるロシア革命史。1917年だけでなく、1900年ごろのツァーリ体制の性質から、レーニンが亡くなる1924年あたりまでを扱う。パイプスの二冊の大著をまとめたものであるため原題にはconcise(簡潔な)とあるが、それでもそれなりの分量がある。歴史の経過が明確に論じられているし、おもしろい。ロシア革命100周年の今年、読む価値がある。2017/10/26
偽教授
0
タイトルはロシア革命だが、レーニンの死までで筆を置いており、日本語で読めるレーニンの一代記としては最もよく書けている作品。徹頭徹尾共産主義を全否定しているが、それは単なる客観的事実の明記であるに過ぎない。2012/03/30