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内容説明
トロイ戦争は勇者の戦いだったのか?アルキメデスの死の真相は?…聖書、神話、古典文学、史実などに題材をとり、見逃されていた現実を明るみに出そうとするアイロニーとウィットに満ちた29編の短編集。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
eckhart88
2
ロボットや山椒魚戦争でお馴染みのチャペック先生の短編集、神話や伝説に題が取られておりどれも短いながらに風刺、そしてアイロニーとペーソスが詰めこまれていてよかった。時代順に並べられたこの奇妙な短編にはチャペックの信條、尊い微温性、根本的認識態度としての相対主義的信念がよく現れていたように思う。一部では特に評価が高い(らしい)作品だけあって心に何かを残すような良い読書だった。ちなみ個人的にはどれも甲乙つけがたいが、アガトン、ロミジュリ、ロト、マルタと、いにしえの如しなどが印象に残った。あとまたピラト!2013/08/24
amanon
1
古代ギリシャや、新旧約聖書、シェイクスピアなどを題材にした短編集…というより、その短さからして、ショート・ショート集と言ったほうがよいかもしれない。実際、その端正な味わいは星新一のそれを想起させられた。それはともかくとして、個人的に気になるのは、著者の宗教的背景。これまで読んできた作品において、少なからずキリスト教に触れている箇所があり、本書も新旧約聖書を題材にした作品がいくつかあるが、著者が生前何を信仰したかあるいは無宗教であったか?ということについて触れている記述を一切目にしたことがない。大いに不満。2013/09/12
ndj.
0
シニカルな聖書物語。2009/03/28