内容説明
高分子における液晶状態の認識は、リオトロピック液晶系に始まったが、サーモトロピック系も含めてさまざまな構造単位をもつ液晶高分子が合成されるようになってきたのは、1970年代も後半になってからのことである。本書は、このような現状に鑑みて、高分子における液晶相発現の理論的背景、液晶高分子の構造と熱転移挙動、光学的特性、外場による分子配向、レオロジーおよび力学特性などの基礎的内容と、実現されつつある液晶高分子の応用の側面を、応用への試みの段階にあるものを含めて解説しようとしたものである。
目次
1章 液晶高分子の研究開発の歴史
2章 液晶高分子の熱力学
3章 液晶高分子の構造と性質
4章 液晶高分子の高次構造と力学物性
5章 液晶高分子のレオロジー
6章 液晶高分子の応用