内容説明
ダイオキシン・環境ホルモン汚染など、深刻化する環境危機に接し、誰もが行政と企業の無策に強い不信と不安を募らせる。しかし、不安はあまりに大きく漠然とし、みな呆然とするばかりだ。だが、本書を読んで、私たちは一つの確かな真相に接し慄然とする。著者は、この危機が無策のせいなどではなく、政治家・科学者から市民までを組織して巧妙に仕組まれた企業の環境戦略の結果であることを豊富な事例で説く。しかも、本書は単なる批判にとどまらず、明日のための行動へと私たちを励ましてくれる。
目次
はじめに:本書の概要
工業界のためのフロントグループ
賢い利用運動
市民参加を告訴するSLAPP訴訟
保守的シンクタンク
シンクタンクと環境
PR(大衆関係)産業
PR(大衆関係)戦略
ダイオキシンをめぐる科学論争
幼い消費者に照準を合わせる広告会社
広告主の戦略と影響力
メディアへの企業の影響力
環境に関する報道
結論:衰退する民主主義