内容説明
ルカーチ、ブロッホ、アドルノ、マルクーゼらを手がかりに表現主義とファシズムとの関連、そして歴史と芸術におけるユートピア意識の問題性を明らかにする。
目次
第1章 表現主義論争(クラウス・マンとゴットフリート・ベン―表現主義論争の発端;表現主義論争―ルカーチの表現主義批判 ほか)
第2章 ユートピアの精神とマルクス(時代を越えた友情―エルンスト・ブロッホ「エピクロスとカール・マルクスあるいは原子の落下における主体的ファクター」について;新事象Novumのなかの究極状態Ultimum―ブロッホ「マルクスにおけるオンムと公民」について ほか)
第3章 全体主義時代の芸術と政治(芸術における“大いなる拒絶”―ヘルベルト・マルクーゼ「全体主義時代の芸術と政治」について;アウシュヴィッツの特異性・唯一性とアドルノ ほか)
第4章 革命とナチズム―バイエルン・レーテ概説(第一革命―バイエルン共和国の成立;第二革命―レーテの支配 ほか)