内容説明
政治家一門の4代目である航太郎は、日本のトップ大学を卒業後、アメリカでMBA取得の超秀才サラブレッド。意気揚々と衆議院選に出馬するが、結果は大惨敗。失意の浪人生活をおくる彼が書斎で見つけたのは、名宰相の誉れ高い祖父・紀之彦の日記だった…!さらに航太郎の目の前に、日希ハーフの超絶美女が現れる。「人間はあらゆる規制から解き放たれて、自由に生きるのが一番幸せなのよ!」と言い放つ、ガチガチの新自由主義者のソフィア。彼女の到来により、航太郎の運命の歯車が、再び動き始める…。
著者等紹介
さかき漣[サカキレン]
作家。幼少時より茶道や華道など日本古来の伝統芸能を修得。大学では哲学と美学芸術学を専攻。美術関係の職業などを経て、文筆業に。日本文化の保持に貢献したいとの思いから、作家活動を展開している
三橋貴明[ミツハシタカアキ]
経済評論家・中小企業診断士。東京都立大学(現:首都大学東京)経済学部卒業。外資系IT企業、NEC、日本IBMなどを経て2008年に中小企業診断士として独立。経済指標など豊富なデータをもとに経済を多面的に分析する。単行本執筆と同時に、雑誌への連載・寄稿、各種メディアへの出演、講演活動など多方面で活躍している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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のいじぃ
7
読了。ユーロに関しては勉強になる一冊。しかし、三部作の三冊目ともなると流石に小説の拙さが目につく。希臘の歴史や神々の件も既に他の歴史小説等で触れている人にとっては退屈でしかなく、この三部作の特徴、大切なことだからなのか、水増ししているだけなのか同じことを繰り返し記述しているため、冗長に感じる。また、8月15日は日本にとって何の日なのか、侵略はされずとも何があったのか、そこへ全く触れていないのは不自然に思えた。前作から何かと煮え切らないものが残る。ソフィアのツンデレもテンプレすぎて少々苦い。月読尊と再会。2013/04/02
BluePlanet
6
★★★☆☆ 2013年3月8日発行。コレキヨの恋文があまりに面白かったので、読む前からかなり期待していました。読後の清涼感はありましたが・・・。ただ、小説のなかで、日本とギリシアの文化、歴史、経済、政治、神話、国家を話題にするとは、さすがさかき氏と三橋氏のなせる技ですね。経済・政治小説でもあり、グローバリズムを暗に批判している所もさすがですね。これらの解説本でありながら、淡い恋愛仕立てにして、読みやすくはしているのですが、小説としてはちょっと無理があるような・・・。両氏によるさらなる続編を期待したいです。2013/12/08
Riopapa
5
ギリシャに親近感がわいた。この通り、ユーロから離脱すればいいのに。2013/12/13
ちゃんちゃん
5
今回は、政治とは、国家とは、経済のあり方など、をギリシャのデフォルトにからめて易しく解説しています。ソフィアのツンデレやら登場人物はちょっと鼻につくところもありましたが、毎度のことながら、初心者にはわかりやすく「なるほど、こんな側面もあったのか~」と納得することしかり。2013/08/02
もげら
5
これ三部作やったんですね。日本とギリシアの神様の件はちょっと読みにくかった。似た名前と漢字が難しすぎて;傲岸不遜、自尊心の塊みたいな男がソフィアに振り回されて変わっていく。ラストのこの作品が一番軽く読みやすい。いい三部作でした。愛国心や、祖国に誇りを持つって感情は今の日本人で持ってる人は少ないと思う。それってやっぱ大きな問題ですよね。この三部作を真っ向から否定する本があれば読んでみたい。2013/05/22