内容説明
わが国の20世紀は明治中期の鉱毒事件に始まり、高度経済成長期の公害問題、国による法整備、産業界の努力による公害の克服、地球サミットを契機に世界全体の潮流として高まった地球環境問題へと、まさに環境問題と背中合わせの時代であった。本書は見やすい年表と貴重な写真により日本の環境問題を100年間にわたって振り返り、21世紀になすべき解決手段を示唆した。学生から社会人まで幅広くご愛読、ご活用いただきたい環境入門書である。
目次
第1部 工業化の進展と鉱害、公害の激化(1901~1964)(鉱山を中心とした鉱毒、煙害事件;工業化の進展と四代公害の発生 ほか)
第2部 「公害国会」と公害関連法規の整備(1965~1971)(本格化した公害行政;公害対策基本法の制定 ほか)
第3部 公害問題から環境問題へ(1972~1986)(局地的な生活環境の問題と新たな環境問題;産官学による公害克服への道のり ほか)
第4部 地球環境問題と循環型社会の形成(1987~2000)―持続可能な発展の実現に向かって(地球環境問題と国際協力;環境アセスメント(環境影響評価) ほか)
著者等紹介
石井邦宜[イシイクニヨシ]
1941年札幌市に生まれる。1964年北海道大学工学部冶金工学科卒業。1966年北海道大学大学院工学研究科修士課程冶金工学専攻修了。1978年工学博士。現、北海道大学大学院工学研究科物質工学専攻教授。日本鉄鋼協会副会長、学会部門長、理事。日本金属学会国際交流委員長、理事。専攻は高温物理化学、反応速度論、プラズマ分光計測
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