感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
二戸・カルピンチョ
25
「シリーズ人間」4冊目にしてさらに広がりを感じる。戦争の悲惨さを訴えるだけに留まらない。ツル子さん(そう呼びたくなる)の人柄が滲むような構成は、お孫さんのうちださんとの絆の形まで見えるようだ。人が語る時、また文章を書く時、魂の引き継ぎのような事が行われてるに違いない。2026/07/26
げんなり
2
祖母と孫による詩のような対話と帯にあるが、確かに文字の並びは詩のようでそして二人が穏やかに話を続けているようで、けれどその内容が今となっては遠い、祖母の記憶の中の風景で、そこには戦争の悲惨、孤独の寂寥感が何度も繰り返し発話され、聞き手によって確認され、そうして読み手の僕は逃げることのできないそうした悪夢の中に、今、自身すらあるということに気付く。戦争という形の中で人間が繰り返すことは今も昔も変わらない。 最後の表題作がとても良い。哀しみの対になるような朗らかさがある。2026/07/20




