出版社内容情報
フーコーの再出発地点――フランスの思想家ミシェル・フーコーが『監獄の誕生』を著してから、2025年をもって50年の歳月が経過した。刑罰が刑務所収容という形態をとることを史的に分析したこの書は、哲学・思想のみならず、法学、とりわけ刑事政策学や犯罪学にまでわたり、世界的な影響を及ぼした。また日本においては、まさに2025年6月1日から、従来の懲役・禁錮刑に代わって「拘禁刑」が新たに定められることとなった。しかし、同書が立てた「刑罰はなぜ刑務所収容という形態を取るのか」という問いはほとんど省みられてこなかった。
2025年11月1日に東京大学本郷キャンパスで開催された国際シンポジウムを書籍化した本書では、刑罰と刑務所収容をめぐる問いについて、刑事政策学、犯罪学、社会思想の観点から重層的な議論を展開する。書籍化に当たり、『監獄の誕生』への入門論文を追加。初学者から専門家まで、刑罰と規律権力に関心のある方に向けて。
【目次】
はじめに
第Ⅰ部 刑罰はなぜ刑務所収容という形態を取るのか
耐え難いもの 監獄における拘禁――フランスと日本の場合 海渡雄一
刑罰としての拘禁の現代的意味を問う 赤池一将
近時のフランスにおける自由刑に見出すことができるフーコーのまなざし 安田恵美
第Ⅱ部 監獄情報グループと『監獄の誕生』
「私の最初の著書」 フィリップ・アルティエール(佐藤嘉幸訳)
抵抗は権力に先立つ――『監獄の誕生』と監獄情報グループ 佐藤嘉幸
ゾーン、統治、振る舞いの科学 箱田徹
〈心〉いまだ実在せず 市田良彦
第Ⅲ部 『監獄の誕生』への手びき
ミシェル・フーコー『監獄の誕生』を読むために 清水雄大
あとがき
目次
第1部 刑罰はなぜ刑務所収容という形態を取るのか(耐え難いもの 監獄における拘禁―フランスと日本の場合(海渡雄一)
刑罰としての「拘禁」の現代的意味を問う(赤池一将)
近時のフランスにおける自由刑に見出すことができるフーコーのまなざし(安田恵美))
第2部 監獄情報グループと『監獄の誕生』(「私の最初の著書」(フィリップ・アルティエール)
抵抗は権力に先立つ―『監獄の誕生』と監獄情報グループ(佐藤嘉幸)
ゾーン、統治、振る舞いの科学(箱田徹)
〈心〉いまだ実在せず(市田良彦))
第3部 『監獄の誕生』への手びき(ミシェル・フーコー『監獄の誕生』を読むために(清水雄大))
著者等紹介
佐藤嘉幸[サトウヨシユキ]
筑波大学准教授。専門は哲学・社会理論。1971年生
海渡雄一[カイドユウイチ]
弁護士。人権問題・原子力問題を中心に活動。1955年生
赤池一将[アカイケカズマサ]
龍谷大学名誉教授。専門は刑事法学。1956年生
安田恵美[ヤスダメグミ]
國學院大學教授。専門は刑事政策学。1983年生
アルティエール,フィリップ[アルティエール,フィリップ] [Arti`eres,Philippe]
現代史家。フランス国立科学研究センター研究ディレクター、社会問題学際的研究所(IRIS)会員。1995年から2014年までフーコー・センター所長を務める。1968年生
箱田徹[ハコダテツ]
神戸大学准教授。専門は社会思想史。1976年生
市田良彦[イチダヨシヒコ]
神戸大学名誉教授。専門はフランス現代思想。1957年生
清水雄大[シミズユウダイ]
獨協大学非常勤講師。専門は哲学。1985年生(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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