内容説明
「空」の思想は、デジタル技術によって生じる新たな自然観―いわゆる「計算機自然(デジタルネイチャー)」と―呼応的に再構築される可能性を秘めている(落合陽一)。人類哲学の至宝『中論の神秘のヴェールが、吹きとばされてしまった!あらわれたのは、厳密で、美しいロジックのクリスタルだった(しんめいP)。最重要かつ不可解な書物『中論』大乗仏教の思想を華々しく起爆させたもっとも重要な書物『中論』(M ̄ulamadhyamaka-k ̄arik ̄a)。しかし、特異なロジックをとことん執拗に駆使して展開されるその最高度に複雑な議論は実際にはまるで、理解されず、“この世のあらゆるものが空であること”を結論づけるための奇想天外な逆説、もしくは超論理と受け取られるのがせいぜいであった。『今日のアニミズム』で道元、『空海論/仏教論』で空海を論じた著者が、新潟県の「弥彦温泉みのや」「越後長野温泉嵐渓荘」「蓬平温泉和泉屋」を舞台にナーガルジュナ『中論』全27章を僧侶たちと夜を徹して語り合う…。
目次
第一回大会 弥彦温泉みのや講義 『中論』第一章・第二章 講読(資料編;講義録)
第二回大会 越後長野温泉嵐渓荘講義 『中論』第三章から第一六章講読(資料編;講義録)
第三回大会 蓬平温泉和泉屋講義 『中論』第一七章から第二七章講読(資料編;講義録)
著者等紹介
清水高志[シミズタカシ]
東洋大学教授。専門はフランス現代哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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逆丸カツハ
27
温泉宿で開かれた『中論』を読む講義録。非常に分かりやすい解説なのだと思う。読んでいて龍樹はある種のタイプ差の否定もしているのではないかと思った。龍樹は一般的に差異を否定するが、その手法は違っているものは同じもので比べなければならない、しかし、違っているものは同じではないというようなもの。普通比較は尺度(同一な比べられるもの)と検知される差異にはタイプ差を作り、「同じ」レベルと「違う」レベルを設定するが、それを無化している。代理表象の否定によって見えない現実を取り戻そうとしているようにもみえる。興味深い。2026/07/06
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