内容説明
戦後の世界文学の最も偉大な作家の一人で、1999年ノーベル文学賞を受賞したギュンター・グラスの、初期を代表する「ダンツィヒ三部作」2作目の短編小説を刊行。「ダンツィヒ三部作」はグラスの故郷ダンツィヒを舞台にした、自伝的要素が強い3作品のことで、有名な『ブリキの太鼓』は1作目にあたる。本書は1977年集英社発行を底本に復刊し、書き下ろしの解説を追録。
著者等紹介
グラス,ギュンター[グラス,ギュンター] [Grass,G¨unter]
第二次世界大戦後のドイツを代表する文学者。1999年にノーベル文学賞受賞。小説のほか、戯曲や彫刻、版画なども多数。1927年、バルト海沿いの港町ダンツィヒ(現ポーランド領グダニスク)で生まれ、子供時代を過ごす。1944年に召集され、武装親衛隊員となる(2006年発表の自叙伝『玉ねぎの皮をむきながら』で明らかにした)。終戦を米軍の捕虜としてむかえ、1946年に釈放後は農園を手伝うなどした後に、墓石店で働きながら美術大学で彫刻等を学び、詩や戯曲を書き始める。1958年に『ブリキの太鼓』で47年グループ賞を受賞、翌年に出版され、高い評価を受ける。『猫と鼠』『犬の年』は『ブリキの太鼓』とあわせて『ダンツィヒ三部作』とされる。政治にも係わり続け、ドイツ社会民主党の党員として選挙運動を積極的に行ない、『自明のことについて』などの評論集を発表する。2015年4月13日死去
〓本研一[タカモトケンイチ]
ドイツ文学者、翻訳家。1926年生まれ、東京大学文学部独文科卒業、東京都立大学名誉教授。ギュンター・グラスの翻訳者として著名で、多数翻訳。2010年死去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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