内容説明
危機の時代にマルクスを〈再発見〉する。世界的に知られる研究者たちが、22の重要概念を解説。批判的で開かれた思考のために。
目次
マルクスの理論的革命
資本主義
共産主義
民主主義
プロレタリアート
階級闘争
政治組織
革命
労働
資本と時間性
エコロジー
ジェンダー平等
ナショナリズムとエスニシティ
移住
植民地主義
国家
グローバル化
戦争と国際関係
宗教
教育
芸術
テクノロジーと科学
マルクス主義
著者等紹介
ムスト,マルチェロ[ムスト,マルチェロ] [Musto,Marcello]
1976年生まれ。ヨーク大学(カナダ、トロント)社会学教授。マルクス研究の復権に近年多大な貢献をしてきた論者として、世界的に知られる
斎藤幸平[サイトウコウヘイ]
1987年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科准教授。ベルリン・フンボルト大学哲学科博士課程修了、博士(哲学)。専門は経済思想、社会思想
佐々木隆治[ササキリュウジ]
1974年生まれ。立教大学経済学部教授。一橋大学大学院社会学研究科博士課程修了、博士(社会学)。日本MEGA編集委員会編集委員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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sayan
20
マルクスは意図的に理想的な未来社会を描かなかった。いや実際は描けなかったのではないか。未来社会は理想からかけ離れ半年後の先行も不明な日々で人々の心身がジョブロック構造に翻弄される。従来の階級定義はこの現実を捉えきれない。不安定な中間層もプロレタリアートに包摂し直す必要がある。その結果、自己責任論に押し込められた経済格差が、構造的搾取として可視化される。それは個人ではなく社会構造が人を拘束すると自覚に到る。その肌感覚こそ現職に縛られた鎖から自由な時間と生き方の幅を奪還し自らの生の設計図を担う行動原理になる。2025/11/10




