出版社内容情報
やけ野原となった広島に、真っ赤な花が大きくさいて……
小さな小さな虫たちが見た、人間たちの戦争のおはなし。
被爆から約1か月後、広島の爆心地近くに咲いたカンナの花は、新聞記者が写真に撮って全国に報道され、人々を勇気づけました。
その実話にヒントを得てつくられた、「ありんこ」たちが主役の切り絵絵本。
原則として小学2年生までの漢字を使用、すべての漢字にルビ。
内容説明
やけ野原となった広島に、真っ赤な花が大きくさいて…。小さな小さな虫たちが見た、人間たちの戦争のおはなし。
著者等紹介
毛利まさみち[モウリマサミチ]
1946年生まれ。子ども時代を熊本市で過ごし、現在は広島市に住む。1988年、第11回日本の絵本賞で新人賞(佳作)受賞。同・手づくり絵本コンテスト部門で、全国学校図書館協議会賞、読売新聞社賞、文部大臣奨励賞などを受賞。日本児童文学者協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
36
読み友さんの感想を読んで。切り絵の鮮烈なイメージと、広島の暑い夏の対比が素晴らしかったです。破壊された広島の町に真っ赤なカンナの花が咲いているー生命力を感じると同時に、犠牲になったものの深紅の血を連想してしまいました。戦争の犠牲になる動植物ーいまも世界中で起きていることなのだと思うと辛いです。2025/09/18
anne@灯れ松明の火
18
新着棚で。敬老会で読んだ。広島の原爆を虫の目から描いた作品で、本当は、8月に読みたい。前回、「戦後80年、戦争について伝えていきたいことを話しましょう」と、突然言われ、次回には持ってくると約束した平和を訴える絵本。「ピカ!」「ドン!」「バーン!」この短い擬音と毛利まさみちさんの切り絵で原爆の恐ろしさが伝わる。そして、ありんこたちの地道な努力。「えっさ!」「ほいさ!」「どっこいしょ!」は一緒に声を出してもらった。ありんこたちの優しさにカンナの花も報いる。平和の尊さ、戦争の愚かさを訴える絵本。6:452025/10/09
みさどん
16
広島の原爆投下では他の生き物も受難だったのだ。アリの目線で、地下で何とか生き延び、そして、そこに共に生き延びようとするカンナの根っこをみつける。その写真があって、荒れ地に芽を出すカンナには勇気づけられたことだろう。2025/09/06
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
7
ヒロシマの原爆を、なんとアリ目線で描いた絵本。復興は人間の努力だけではない。切り絵が素晴らしい。2025/10/13
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