出版社内容情報
やけ野原となった広島に、真っ赤な花が大きくさいて……
小さな小さな虫たちが見た、人間たちの戦争のおはなし。
被爆から約1か月後、広島の爆心地近くに咲いたカンナの花は、新聞記者が写真に撮って全国に報道され、人々を勇気づけました。
その実話にヒントを得てつくられた、「ありんこ」たちが主役の切り絵絵本。
原則として小学2年生までの漢字を使用、すべての漢字にルビ。
内容説明
やけ野原となった広島に、真っ赤な花が大きくさいて…。小さな小さな虫たちが見た、人間たちの戦争のおはなし。
著者等紹介
毛利まさみち[モウリマサミチ]
1946年生まれ。子ども時代を熊本市で過ごし、現在は広島市に住む。1988年、第11回日本の絵本賞で新人賞(佳作)受賞。同・手づくり絵本コンテスト部門で、全国学校図書館協議会賞、読売新聞社賞、文部大臣奨励賞などを受賞。日本児童文学者協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
35
読み友さんの感想を読んで。切り絵の鮮烈なイメージと、広島の暑い夏の対比が素晴らしかったです。破壊された広島の町に真っ赤なカンナの花が咲いているー生命力を感じると同時に、犠牲になったものの深紅の血を連想してしまいました。戦争の犠牲になる動植物ーいまも世界中で起きていることなのだと思うと辛いです。2025/09/18
みさどん
15
広島の原爆投下では他の生き物も受難だったのだ。アリの目線で、地下で何とか生き延び、そして、そこに共に生き延びようとするカンナの根っこをみつける。その写真があって、荒れ地に芽を出すカンナには勇気づけられたことだろう。2025/09/06