内容説明
50歳の急カーブ、愛猫との別れ、不安障害、めまい、酒や家族との関係…わけのわからない不調のどん底から、リハビリが始まった―。「わたしの心と身体」の変化をめぐる物語のようなノンフィクションであり、ケアの実践書。
目次
第1章 「わたし」をつくってきたもの
第2章 「食と酒」の生活改善
第3章 ある日心が振り切れた
第4章 ほんの小さな第一歩
第5章 自分の居場所をつくる
第6章 誰かと関わるための小さな部屋
第7章 めまいを巡る冒険
第8章 自分のこともわからない
著者等紹介
青山ゆみこ[アオヤマユミコ]
フリーランスの編集・ライター。1971年神戸市生まれ。神戸松蔭女子学院大学非常勤講師。対話型文章講座を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
fwhd8325
87
きっと、青山さんご自身は相当な苦しみを感じていらっしゃるのだろうと思いますが、この著書はがんばっているけど、大変じゃない。むしろ楽しんでいるように感じさせてくれます。それが、どれだけ勇気づけてくれるかは計算されていないでしょうね。苦しくなったら、どこからでもいいから読んでみるといいかもしれません。2024/10/22
pohcho
56
50歳で一気にやってくるさまざまな不調。心も体もボロボロになった青山さんがいろんなことをして回復していった記録。パーソナルトレーニング、食生活改善、断酒、鍼灸、外に自分だけの部屋を借りる、オープンダイアローグ、ストレスコーピング、ホルモン補充療法、キックボクシングなど本当にいろんなことをされて、最後に出てきた言葉が「だいたい血行(が原因)」って可笑しいけど名言。「肌も内臓も老化するけど、筋肉だけは底上げできる」とあわせて肝に銘じたい。2024/07/10
ネギっ子gen
55
【「たった今の瞬間」の連続が、紛れもないわたしだけの人生をつくっている】愛猫との別れ、不安障害、酒や家族との関係など、自身の心と身体の変化とケアの実践を綴った、切なく響いた書。<長く続けていると、たいていのことがうまくなる。だからわたしは疑うことがなかった。年を重ねれば、「人生」もそれなりにうまくやれるだろうと、ましてや、わたしは50年近く、必要以上に間違えてきた人間で、そのぶん人生について学んできたはずだから。ところがどっこい。人生って想像を超えている>。心と身体のどちらも「ぽきん」と折れた、と…… ⇒2024/05/19
Karl Heintz Schneider
51
このゆるいイラストとタイトルの感じから、もっとお気楽なエッセイかと思っていたら、想像以上に重い内容だった。50歳を目前にして不安障害を発症した著者。自分が生み出す「根拠のない不安」が新たな不安を生む。正に不安の無限ループ。そんな中でも彼女を支えてくれたのは、適切な治療と声掛け、そしてじっくり話を聴いてくれる精神科医。自らも過去に精神疾患を患ったためこの種の疾患に理解のある夫。そして闘病中に出逢った様々な書物。それらに助けられて徐々に快方に向かってゆく。2024/07/31
tetsubun1000mg
27
愛猫の死をきっかけに、心と体調不良に苦しんできた筆者が婦人科医院、精神科医や針治療院からいろんな療法情報を探して、体験していく手記のような本。 取材、調査が本業のライターの経験を生かした、具体的で自分の心身の状況が分かりやすく書かれている。 後半の「浮遊感のめまい」の症状に「めまい専門医」を訪れた時の検査や結果の説明は目新しく参考になる内容だった。 最後の方では「元気じゃないけど、悪くない」という感じになったようなので安心した。 いい年になったのでこのような不調を感じたら参考にさせてもらおう。2024/05/31