内容説明
家族の手元で大切に保管されてきた貴重な資料から、アイヌ語十勝方言と、口承文芸として伝えられた物語、伝承を再現する。散文説話「キムンカムイの話」、英雄叙事詩「オタストゥンクル兄弟とスット村の兄弟との戦い」、言い伝えである「足が速く一日で十勝国境を往復した者の話」のアイヌ語テキストと和訳を掲載。文法解説、語彙集も付し、十勝のアイヌ語の資料としてアイヌ語の学習者や研究者の利用に供する。
目次
長濱清蔵という人
アイヌ語十勝方言と長濱清蔵氏の音声資料
散文説話 キムンカムイの話(前半)
散文説話 キムンカムイの話(後半)
散文説話 キムンカムイの話(日本語語り)
英雄叙事詩 オタストゥンクル兄弟とスット村の兄弟との戦い
言い伝え 足が速く一日で十勝国境を往復した者の話
長濱清蔵氏の語りのアイヌ語文法
長濱清蔵氏の語る物語の特徴
長濱清蔵テキスト語彙一覧
著者等紹介
藤田護[フジタマモル]
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス環境情報学部専任講師、ボリビア・ラパス市のアンデス・オーラルヒストリー工房(Taller de Historia Oral Andina)外部協力メンバー。アイヌ語・アイヌ語口承文芸研究、ラテンアメリカ地域研究、スペイン語教育などを専門とする
瀧口夕美[タキグチユミ]
1971年北海道釧路市生まれ。編集グループSURE代表
中川裕[ナカガワヒロシ]
1955年神奈川県生。千葉大学名誉教授。東京大学文学部言語学科卒。1995年金田一京助博士記念賞受賞。2018年文化庁創立50周年記念表彰。1985年から2021年まで千葉大学文学部でアイヌ語・アイヌ文学を中心に講義を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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