出版社内容情報
「私が取り続けてきたのは、人びとの生活や顔である」―木村伊兵衛
日本の写真の歴史に大きな足跡を残した写真家・木村伊兵衛(1901-1974)。
昭和の初期に実用化が始まったばかりの小型カメラに写真表現の可能性をいち早く見出し、“ライカの名手”として名声を確立しました。本書は、文芸諸家のポートレート、東京下町の日常の場面を素早く切り取ったスナップショット、晩年の傑作「秋田の農村」をテーマとしたシリーズなどで構成。
あらたにパリで撮影したカラー作品群を加え、木村伊兵衛の活動の全容を網羅した。
多くの代表作を通じて、写真家・木村伊兵衛を回顧する内容です。
内容説明
パリで撮影したカラー作品群を加え木村伊兵衛の活動の全容を網羅した増補改訂版。
目次
第1章 夢の島―沖縄
第2章 肖像と舞台
第3章 昭和の列島風景
第4章 ヨーロッパの旅
第5章 中国の旅
第6章 秋田の民俗
第7章 パリ残像
資料篇
著者等紹介
木村伊兵衛[キムライヘイ]
1901‐1974(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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nonpono
19
30代、岩手で土門拳と木村伊兵衛の写真展を見たような記憶がある。農村の日常をうまく切り取るなという印象である。今回、新版の写真集を眺めた。モノクロの世界が好きだな。1952年の隅田川の写真には煙突があり、久しぶりに煙突というものを見た。噂のおばけ煙突なのかな。 木村伊兵衛は写真の心構えとして、「現実の美をたんたんと撮る。即ち現実にしたしみを持ち、むりをせずに表現するのです」と述べている。氏の撮影する女性は美しく、たくましく、前を見つめている。瞳が印象的である。タイムスリップした感覚を味わえた一冊である。2024/05/31
あき
1
大きな図書館行った際の眺め読み。写真が主。戦前戦後の沖縄や列島の人々、海外の写真多数。その当時生きた人たちの暮らしを垣間見れた。たまにこんな写真集もいいな。2025.29冊目2025/04/11