内容説明
戦後すぐ、子ども一人の食い扶持さえがままならぬ実家にあって、13歳の栄吉少年は、母の勧める大工となる奉公に出る。やがて一人前になり、市川市に株式会社中野工務店を立ち上げる。そして、母の信仰的慈愛を土台とした、強運を継承した著者は、以降、戦後工務店史を1人で担うかのように、木造住宅業界を中心にこの工務店の世界を地域と共に育てて行く。小規模生産だからこその可能性に気付き、木造住宅において、65年にわたって様々な活動を展開してきた著者は、晩年という言葉を一新した。かくしゃくとして、「棟梁型工務店は、かっこ良くならなくちゃ」と笑う。
目次
序章 美しく家を建てるのが私の仕事
第1章 「運」の分岐点
第2章 母の祈りと奇蹟
第3章 天職を知る
第4章 工務店設立と自己投資
第5章 大工を育てる
第6章 木造次世代工務店をつくり出す
第7章 利他愛の実践
著者等紹介
中野栄吉[ナカノエイキチ]
1932(昭和7)年、千葉県東葛飾郡市川町(現・市川市市川町)にて三男として出生。13歳のときから大工見習いとして働き始める。25歳で2級建築士に合格。1959(昭和34)年に株式会社中野工務店を市川市に設立。わが国初期のプレハブ住宅施工店となる。1965(昭和40)年に1級建築士を取得。人材育成の重要性にもいち早く認知し、1987(昭和62)年に社内での職人育成をする「番匠塾」を設立。業界の連携や更新の育成に寄与。現在は株式会社中野工務店相談役として講演や執筆活動に専念している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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