内容説明
東北随一の活況とも言われた戦後の山形「赤湯温泉街」だが、芸者たちで彩られる風景には幕が下りつつあった街で育つ少女が見た、宿命と闘う人々のノンフィクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
韓信
0
山形の赤湯温泉街を舞台に、戦中戦後の混乱期に少女時代を過ごした原作者を中心に、家族親戚や友人ら色街の群像と、娼妓の時代の終焉を描くノンフィクション。病死や自殺など戦争以外でも死があまりにも日常にあり、芸者として売られてきた同級生の話や、東北随一の名妓「藤松」の生涯など、読んでいて辛くなる話も多いのだが、周囲に流されるようでその実一倍たくましく生きる弘子さんの姿にぐいぐい読み進められる。赤湯温泉街自体にも興味が湧いたのでいつか行ってみたい(調べてみたら龍上海のある町なのか!)。ローカル出版社の良い仕事です。2025/07/15
-
- 電子書籍
- 菜根譚 岩波文庫
-
- 電子書籍
- ザ・コップ 特殺官 2下