内容説明
誰にだって“特別じゃないのに忘れられない夜”がある。人生の軌跡をほの明るく照らす26のエッセイたち。
目次
その思い出、私にくれない?
傷
66と99
いつの夏 だれの夏
引き潮
架空の娘
彼岸と此岸の日記
Camera! Camera! Camera!
アイコについて
飼う人
宴の風景
下北沢、ボブ・マーリー、街の上で、
フリーズドライ
何者かになりたかった私へ
サウナ惑星
コーポ追憶201
海に眠る馬
三日月みたいな爪の切り屑
福耳
カブトムシ
キッチン
ヨルホンヤ
帝王のお腹、ボスザルの背中
フラガール
苦くて甘くて香ばしい
化粧
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アルキメデス
20
同世代として、あの瞬間に感じた名前の付かない思いや感情を色鮮やかに、そして少しの毒を孕みつつ時に心に棘を残しながら見事に表現されていて〝カテゴライズ出来なかった迷子の思いやあの感情をよくぞ言葉にしてくれた〟と心の中で拍手を送りたい。そういった話が短編でポンポンポンと紡がれていて、こんなんいくらあってもいいですからねと笑顔で頷きながら読み進めるうちあっという間に読み終えてしまった。まだ読み足りない、おかわりが欲しい。2025/06/30
林檎
12
力強く愛を語られたら居た堪れなくなるし、あからさまに毒を吐かれたら息苦しくなる。さりげなく共感を求められても、善意を押し付けられても困る。アイさんの文章は愛も毒もあるのに心地良いし、つい勝手にいつかの自分を重ねてしまう。そんないい塩梅の文章がとても好きです。2024/08/10
きのこ
7
ネットで話題だったササキアイさんのエッセイ。どの文章も、他人の人生なのになぜか自分の過去のあんな経験こんな出来事を思い出させる不思議な力がある。それだけ普遍的な何かが描かれているということなのだろうか。それがノスタルジーとも言えるし、あるところなどはちょっと痛い自分の黒歴史を連想してしまってアイタタタと心で叫んだ。10代や20代の、遠いようでまだくっきりと残っている自らの人生を、著者の言葉があらわにしていくという得難い読書体験をした。何度でも読み直したい。2024/09/07
三日月
6
表紙のざらざらとした手触り感と、わら半紙のような紙質がすごく好みだった。 花火みたいに派手に咲いた人生のハイライトシーンよりも、それに付随した全然ハイライト「じゃない方」のその時の匂いとか湿度とか、そんなことをふとした時に懐かしく思い出す、というような話が多かった。 読み終わって「花火と残響」というタイトルがしっくりきた。 初めての作家さんでしたが、クールでホットな方という印象をうけた。 2025/03/06
史
6
日常のハイライトではない方のシーンという例えがすごく腑に落ちる。日常の思い出を大袈裟にしない、しかしやはりそこに情感があるという。ページ数も相まって読みやすいエッセイ。2024/11/01