目次
初秋のひかり
黒きうねり
練切
一越ちりめん
ナガミヒナゲシ
つゆのあとさき
無花果
窓は秋いろ
日の箭
過客にすぎねど
梅咲く郷へ
たびら雪
切羽つまらず
蘇民将来
降りぐせ
魯迅故居
一夏九旬
十津川の夏
月下のひのき
ひやおろし〔ほか〕
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あや
26
著者の久々湊さん、前歌集の「麻裳よし」を敬愛する歌人の方にすすめられて読んだら素晴らしくて、過去の歌集で書店流通に乗っている歌集は全て買い集めたほどのファン。松戸にお住まいで「合歓」という結社を主宰。「合歓」会員の方に「合歓」をお裾分け頂いたことがある。深謝。この歌集はここ4年間のコロナ禍やウクライナ侵攻も含めた時事詠を多く含む昭和20年2月のお生まれという厳しい戦後を生きて来られた方ならではのこの国の未来を憂う思いが底流にある。あとがきが本当に今書かずにはおられないという静かな悲痛な思いであろう。2023/11/09