著者等紹介
藤野としえ[フジノトシエ]
1904年生まれ。1945年8月6日、広島市に落とされた原爆の犠牲となった中学一年生、藤野博久さんの母。原爆で子どもを亡くした父母らの文章をまとめた『星は見ている 全滅した広島一中一年生・父母の手記集』に寄稿
広田郁世[ヒロタイクヨ]
1963年生まれ。1987年大阪芸術大学日本画専攻科修了。1989年、文化庁芸術家国内研修員。アマチュア演劇、人形劇団の制作・舞台美術等を経て、2007年から影絵&人形mao company代表。和楽器と影絵KAGENのメンバー。朗読会の演出、影絵原画、挿絵の仕事多数
紺野美沙子[コンノミサコ]
1980年、慶応義塾大学在学中にNHK連続テレビ小説「虹を織る」のヒロイン役で人気を博す。テレビ・映画・舞台で活躍する一方、1998年より国連開発計画(UNDP)親善大使の任命を受け、国際協力の分野でも活躍。2010年秋から「紺野美沙子の朗読座」を主宰。2022年、「星は見ている」を映像と朗読で上演開始。元祖スー女(相撲女子)としても知られ、横綱審議委員である(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とよぽん
50
「星は見ている」、そういう意味だったのかと読み終わって思う。広島一中の生徒のことは他の本で読んだことがある。この絵本は、亡くなった14歳の男子中学生のお母さんが語っている。紺野美沙子さんが朗読し、映像・朗読作品がDVDとなって無償提供されているそうだ。また、英訳して世界中の人が視聴できるようにしているとのこと。素晴らしい取り組みだ。79年が過ぎようとしている今、次の世代に確実に伝えていかなければならないと思う。2024/07/16
zero1
38
戦時中、屋根の上で星空を見た母と息子。だが運命の時は待ってくれなかった。1945年8月6日。広島に原爆が投下された。まさに阿鼻叫喚。息子が見つからない。💥現在、世界を何度も滅亡させるだけの核兵器がある。【戦争は止めてほしい】との訴えは、核兵器の保有国に、どれだけ届いているか。💥元日に、本書の紹介は不謹慎?そう?【門松は 冥土の旅の一里塚 めでたくもあり めでたくもなし】と一休も訴えてるぞ。ひとりで死ぬか。それとも、みんな一緒に絶滅するか。我々の未来はどっちだ。2025/01/01
ヒラP@ehon.gohon
20
広島原爆で全滅した、広島一中一年生父母の手記集に収録されていた1編を、紺野美沙子さんがとりあげて、朗読の会で語られたことを契機に出された絵本だとか。 朗読映像を拝見して、声に出しつつ、原爆で喪った息子を思う母親、家族模様を追体験しました。 訥々と語られる親の思いは、一瞬の爆発によって砕かれた日常と、あまりにも過酷な体験に、滲み出る呻きのようでありました。 広く社会に伝えたいという紺野さんの熱意も加わって、重厚で意味深い作品になっていると思いました。2023/10/03
Cinejazz
9
〝広島原爆投下の前夜、中学1年生の<藤野博久くん>は、星空の下でお母さんの<としえさん>に語ります 「お母さん、兄さんはもうじき死ぬのでしょう・・・ぼくは悲しい・・・僕は医者になろうと思うよ。兄さんが方輪者になって帰っても、僕がちゃんと治療してあげるんだ。そして一生幸せにしてあげたいね。ね、お母さん・・・戦争は止めて欲しい、戦争は止めて欲しい、戦争というものはこの地球上から失くして欲しい」・・・〟14歳の我が子を原爆で失った母親の悲しみを伝え、平和への祈りをこめた「紺野美沙子の朗読座」での作品を絵本化。2024/06/14
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