出版社内容情報
科学技術、とりわけデジタルテクノロジーとデータサイエンスは、多くの新たな機会を生み出し、社会問題の解決を後押しする一方で、人権を侵害したり、格差や不平等を増幅している側面もあります。今号では、多様なセクターの研究者と実践者から、これからの科学技術と社会の関係を考えるうえで避けては通れない多くの「問い」を集めました。
科学技術の暴走や悪用を防ぎつつ、その恩恵をひろく社会全体にいきわたらせるためには何が必要なのか。科学技術を公正なやり方で研究し、実践するためのルールは誰が決めるのか。そもそもすべての課題が科学技術で解決しうるのか。
科学者やエンジニアと市民が協働して科学の研究・実践を行うシビックサイエンスや、STEM分野に多種多様な人材を受け入れるテックインクルージョンなど、科学技術を一部の専門家の手からわたしたちみんなの手に取り戻す動きが世界中で見られます。その最新事例と提言が詰まった一冊です。
内容説明
ソーシャルイノベーションの分野を切り拓き、育て、応援するために研究と実践に基づく最高の知識を見つけ出し、深め、広く普及させる。Stanford Social Innovation Reviewミッションステートメント。
目次
Editor’s Note 誰も取り残さない科学テクノロジーのあり方とは
FEATURE
OUR IDEAS 人間による生態系の拡張で地球システムの自己再生機能を高める―協生農法(Synecoculture)による生物多様性と持続可能な食料生産の両立
CASE STUDY 米中の大学パートナーシップで中国農村開発のEBPMに挑む
OUR CHALLENGE 誰もがその人らしく働ける就業環境の社会価値―デジタル化で生まれる雇用が働き方の選択肢を増やす
IMPORTANT QUESTIONS REGARDING SICENCE,TECHNOLOGY AND SOCIETY 科学テクノロジーと社会をめぐる「問い」
FACTS & FIGURES 数字から見えてくる科学への期待とSTEMの課題―State of Science Index 2022
FIELD REPORT
VIEWPOINT データ利用の植民地主義を脱却せよ
RESEARCH〔ほか〕
感想・レビュー
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- 和書
- インド仏教思想史