感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
97
原題は“Natural History”。 M.B.ゴフスタインが1979年に初めて水彩画で出版した絵本。1990年谷川俊太郎が「生きとし生けるもの」という題で出版し絶版となっていたもの。今回はトンカチが訳し、佐々木美香がデザインし、マグカップなどグッズまで作っています。ほんとうの私たちとは、地下にある宝石よりも地球上の生きものを大事にする心を信じる言葉なのでしょう。とても心地いい絵本です。https://tonkachi.co.jp/natural-history/2022/01/19
ネギっ子gen
54
【私たちは分けあうために 生まれてきたのに】モノクロのイメージが強いゴフスタインが、初めて水彩絵具を使ったフルカラーの絵本。発行所のHPでは、<1979年にアメリカで出版されたM.B.ゴフスタインの「NATURAL HISTORY」は、1990年に「生きとし生けるもの」(翻訳:谷川俊太郎)というタイトルで日本語版が出版された後、絶版/新たに「ほんとうの私たち」というタイトルを冠して、新たな翻訳と新たなデザインでリメイク/ページいっぱいに絵をレイアウトし、水彩の繊細な表現を強調した正真正銘の「絵の本」>と。2023/03/17
リコリス
30
「私たちは分けあうために生まれてきたのに」ほのぼのとした絵と とてもシンプルでたいせつなことを 教えてくれる文。 月明かりの下みんなが穏やかに眠りにつけますように。今、世界中の人に読んでほしいな。2022/03/08
anne@灯れ松明の火
20
遠い方の新着棚で。「本質的な問いかけをテーマにして、作者の転換点となった問題作」。宇宙から始まり、地球の話になる。さらに、戦争の話になり、驚き、少しひるむ。絵はとても優しく、かわいらしいのに、訴えるテーマは、重く厳しい。でも、やはり、それだけではない。道を間違えている人類を叱咤しながら、温かく導いてくれるようだ。最後には、優しい月明かりに見守られ、安らかに眠る私たち。月はゴフスタインなのかもしれない……。訳の「トンカチ」は、プロジェクトデザイン会社。ゴフスタインプロジェクトは構想から15年を経てスタート。2021/12/29
Cinejazz
16
〝生きることの意味〟を問う、M.B.ゴフスタインの哲学的ニュアンスを醸した沈思黙考を促す絵本。「私たちの星は、宇宙に漂う、生き生きとしたボールだ・・・離れてみると、とても平和にみえる。けれど、小さな煙が吹き上がる。人間が争い、鴨が撃ち落とされ、山が壊される・・・すべての生き物は、私たちの兄弟であり姉妹なのだ・・・だから私たちは、小さな砂の粒になって、全ての命を、恐れと苦しみから守るのだ!」「それからやっと、星が出る頃、私たちは穏やかな眠りにつく。私たちを静かに照らす、お月さまのもとで」・・・2022/03/26