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出版社内容情報
『資本主義リアリズム』で広く知られる思想家/批評家、マーク・フィッシャーの人気を決定づけたブログ「K-PUNK」からのベスト・セレクション、ついに完結! 第三弾は、60年代のアメリカ~イタリアのカウンター・カルチャーを再訪し、私たちが「資本主義リアリズム」からもっとも解放された瞬間を分析する、未完の「アシッド・コミュニズム」ほか、「高級化する左翼」を厳しく批判し英国内で激しい論争を呼んだ「ヴァインパイア城からの脱出」をはじめ、「未来への可能性」をめぐる彼の舌鋒鋭いエッセイ/論考を収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
tyfk
4
いつの間にかあれもこれも酷い世の中になったしまった実感が、日本だけでなくイギリスも同じだったのだなと、今更ながら気付かされる。引用したいフレーズがてんこ盛り。2024/12/15
犬猫うさぎ
2
今重要なのは──暫定的にではなく、力を込めて言いたいのですが──「左派的な大文字の他者」を発明することだと思います。これは権威主義を復活させようという意味ではありません。(…)私たちに必要なのは、「左派的な大文字の他者」を代表しつつ、しかしそれと同一視されないような制度や行為主体なのです。(「これからも、物ごとは変わることができる」25頁)2025/04/18
KJ
2
アシッド=「認識論的な体制転覆」=スピノザ的な「人間ならざるもの」に変質すること。カウンターカルチャーの亡霊を目覚めさせようとする中、抵抗運動がすぐ資本・ノスタルジー・アイデンティティ主義などに吸収される様子、(おそらく)ウェブのコミュニティを作っても「荒らしやヴァンパイア」が押しかけることなどを経験したマークフィッシャーの絶望感は底知れなかったのだろう。彼の本を何冊か読む中で政治がさっぱりな自分にも霊感を与えてくれたと感じる/音楽も色々聴き漁りたくなった。60-70年代のプログレもサイケと同様だろうか?2024/10/06
はむ
1
「アシッド・コミュニズム」の、躁的な楽観的見方と、その後の筆者の行く末が対照的すぎて悲しくなる。「ヴァンパイヤ城からの脱出」は扱い要注意。フィッシャーの意見を鵜呑みしすぎてはダメだと、個人的には感じる。2025/04/30
yoyogi kazuo
1
第5部のインタビューは非常に分かりやすく、『資本主義リアリズム』の補足資料として最適。第7部「アシッド・コミュニズム」序論は続きが読みたかった・・・2025/03/10