感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
湖上の煙
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仕事の都合でどうしても行けず悔しい思いをした92年の横浜WOMAD。この本はイベント主催当事者による回想記だが、イベントそのものに関する記述は思っていたより少ない。それは、日本の芸能史の流れにおいてWOMADの果たした役割等を新たに捉え直すという試みがされているからで、結果日本の映画史や演劇史の記述にだいぶ頁が割かれていたからだった。蘊蓄そのものは面白かったのだが、WOMAD自体のレポートを期待していた私にとっては不要ということになる。焦点のボケた本という印象になるのはしかたないだろう。2023/04/23