感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ノブヲ
19
90年代に英国で興ったレイヴ・ダンスミュージック・ムーブメントは、改めて殊更な気がする。「飯が不味い、娯楽が少ない」とも陰で評されるイギリスにおいて、その熱狂と享楽は、いつまでもかけがえのない「成功体験」として映るのだろう。当時のことをおぼろに振り返ると、マッドチェスター・ムーブメントをオアシスやストーン・ローゼズを中心としたロックの側からみていた自分の印象では、プロディジーの登場によってそれがアシッドハウスなどのダンスミュージックと接続され、文化として一気に花開いた感じがしたものだ。懐かしいね。2024/08/05
河村祐介
3
その手の引用元としてまさに定本となっている『Altered State』待望の翻訳。エクスタシーがイギリスにもたらしたさまざまな動きを包括的に眺めることができる本。「できごと」が主体で具体的な音楽の流れはすこし弱いかもですが、クラブ・カルチャーにおいて邦訳されたことの意義は大きいのではという。2021/09/16
unterwelt
2
アメリカで生まれたエクスタシー、ハウスミュージックがいかにイギリスの音楽や社会を変えていったかという内容で、音楽についての記述よりも社会の変化や警察との攻防みたいなのがメイン。薬物や音楽が当初の意図や文脈から外れて新しい何かができるというのは文化の定めなのかなと思う。2022/05/10
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2
80年代から90年代にかけてのイギリスのエクスタシー、レイヴカルチャー盛衰記。海賊ラジオ、スクウォット、ブロックパーティーの夢のような隆盛と資本主義ビジネスによる分断と衰退。アーヴィン・ウェルシュを読み直したくなる。2021/10/13
ポルポ・ウィズ・バナナ
1
ディスコ排斥運動が起こったの何故か分からんかった。単純にダサいからだけだと思ってた。黒人のゲイの文化だったからだ。レイヴカルチャーがなぜ規制されてったのか、これ読むとまあ分からんではないんだけど、レイヴァーも権力側もどちらもスゲー過剰で随分違うもんだなあと思った。日本でクリミナルジャスティスビル(CJB)が議題に挙がるの想像できん。挙がると完全にヤバい気もする。◎ロンハーディ◎アレキサンダーシュルギン(MDMA開発)2021/11/11