内容説明
挫折が、劣等感が、執着が、「名作」を生んだ。日本と世界の文豪100名の赤裸々エピソード。
目次
日本編(紀貫之―出世できず、歌の道に邁進;清少納言―自己顕示と毒舌の裏側;紫式部―職場でいじめられて引きこもる;和泉式部―本能に忠実すぎてスキャンダル連発;菅原孝標女―『源氏物語』の限界オタク ほか)
世界編(杜甫―李白への片想い;ウィリアム・シェイクスピア―『ヴェニスの商人』以上の守銭奴;ゲーテ―『魔王』の歌詞に込められた父親ディス;スタール夫人―ナポレオンの浴室に押しかけて玉砕;ジェーン・オースティン―『高慢と偏見』の糧となったこじらせ恋愛 ほか)
著者等紹介
堀江宏樹[ホリエヒロキ]
歴史エッセイスト。1977年生まれ、大阪府出身。早稲田大学第一文学部フランス文学科卒。事実やデータに基づいて人物の内面に独自のアプローチで迫る作風で、幅広いファン層を持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たまきら
44
こういう本をわざわざ取り寄せておいてなんですが、みんなホントしょうもねえなあ!夫は山月記が結構好きなので、中島敦が女子生徒に手を出しまくっていたと話すと「やめて!もうピュアな気持ちで読めなくなるからやめて!」と長渕剛の性虐待問題を見聞きした直後のような悲鳴を上げていました。ぷぷぷ。井伏鱒二さんがものすごい美少年で、教授に襲われ大学を退学するまで追い込まれたなんてびっくりしました。…ニコニコかわいいおじいちゃんのイメージだったからなあ…。百閒先生の借金エピソード、マジひどい!…好きだけど。人たらしめ~。2024/10/13
メタボン
28
☆☆☆ 日本も世界も文豪は変態や非社会的な人ばかり。というか文豪の異常な作品を読むことで、怖い物見たさを満たしたり、退屈な日常を忘れようとするのかもしれない。日本では貧乏エピソード、海外ではゲイに関する作品が多い気がする。夏目漱石の幽体離脱体験、二日続けて飛行機墜落事故にあったヘミングウェイ、夜の営みで過労死した小林一茶、与謝野晶子のバナナ浅漬け伝説、宇野千代の奔放さ、酒乱の中原中也などが印象に残った。2024/07/19
たらお
23
文豪たちの常人では理解できない変な癖、異常エピソードがずらりと並ぶ。そして、それを一括りにしてしまうと異常さに慣れていくという不思議。異常だから文を書くのか?文豪だから異常なのか?以前「文豪春秋」という本で読んだ谷崎潤一郎「細君譲渡事件」も掲載されているが、エピソードが薄く、「文豪春秋」の方がインパクト大。それぞれをもっと深掘りしていたら面白そう。2024/07/06
鹿ノ子
8
いゃあー、みなさんいろいろとやらかしてらっしゃいますなぁ。今なら完全に犯罪認定されるものから、まぁ笑い事で済ませられるものまで様々です。寝る前に少しずつ読んでいたので毎日変な夢を見そうでした。作品を読んで、「なんて純粋で繊細な人!」と感動したり、肖像写真を見て「おっ、イケメン!」と思ったりしたあの方この方にがっかりさせられましたが、作品の価値は落ちてませんわよ。2024/08/13
えつ
8
これは、以前読んだ真山知幸さんの『逃げまくった文豪たち』とも被るエピソードもあったが、今回もたっぷりと楽しめた。群馬出身の萩原朔太郎と田山花袋は身近に感じたけど、田山花袋ヤバいやつだな〜!!!怖すぎる!!!あと内田百閒の夏目漱石の鼻毛コレクションは笑ったわ〜。漱石も鼻毛抜いて並べるなよ!って思ったけど、太平洋戦争で灰になってしまったのが残念…。今回は世界編もたくさん楽しめて良かった〜!!!2024/07/20