出版社内容情報
中世ヨーロッパの騎士たちの実態は今ひとつ分からないことが多い印象です。貴族しかなれなかったのか、そこには階級はあったのか、戦いに実際の流儀はどうだったのか?国による違いはあったのか?
日本の武士とは何が違い、何が同じだったのかも含め、豊富なイラストと専門家による詳細な解説文でその実態をつまびらかに明かしていきます。
内容説明
勇猛、忠誠、礼節―理想像に翻弄された名も無き騎士のリアル。
目次
1章 戦争の作法(中世の戦争;攻城戦;騎馬隊)
2章 武器と防具の作法(発展と進歩;武器;防具)
3章 騎士道の作法(精神性;騎士への道;活動)
4章 暮らしの作法(都市の住人;中世の都市;都市の生活と文化;城と王宮)
著者等紹介
祝田秀全[イワタシュウゼン]
東京都出身。歴史学専攻。世界史研究者。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所研究員を経て、聖心女子大学文学部講師となる。子ども向け、大学生・社会人向けに書かれた世界史にまつわる書籍が多い(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
旅するランナー
210
①金払いのよさと女子への優しさがステータスの証、②高貴な敵には敬意を払いつつ略奪は平気です、③刀は切れ味よりも突き刺してナンボなど、日本の武士道とは若干違った、騎士道精神を知ることができます。「最後の決闘裁判」「グリーン·ナイト」のように、まだまだ騎士映画は作られ続けているんで、バックグラウンドを知る意味でも、読んでおきたい一冊です。2023/06/22
Nat
27
図書館本。騎士の歴史や装備などが解説されている。武器と防具の変遷などがよくわかって面白かった。2024/07/06
鯖
26
攻城戦で兵糧攻めしても当時は兵站が軽視されてたので、たいてい攻撃側の食料が尽きて攻撃側は散るので守備側が有利とか、ドイツ重騎兵は貢納金払って12年の間に歩兵から重騎兵を育て上げ、軽騎兵中心のマジャール人に打ち勝ったのがはじまりとか、カタパに破城槌にシーソーの原理で石を飛ばすトレビュシェットにみんなだいすき攻城兵器絵図とか、一般市民への殺戮放火強姦は騎士道に反しないとか。後書きでヨーロッパが他地域に占領されなかったのは騎士のおかげってあったけど、ヨーロッパ内で殺しあうのは別にいいんか????ってなった。2023/03/11
Taka
12
日本のことばかり見てないで世界史もね。武士との違いはなんなのか。騎士道ってなんかオシャレな響きだけど。7歳から鍛えられて、死ぬかもしれない決闘をして、あまり清潔でない街、攻めてくる外敵民族との戦い。過去のことを知ると遂に自分の世界が平和だなと。ただしかしめっちゃ幸せ!とはいかないので、この先人々の生活はどのように変わっていくのかなと。2022/12/28
ケルトリ
3
思ってた内容と比べると、少し前提知識が必要な気もした。2024/05/10