内容説明
異類の霊力、信仰、文化をめぐる「動物民俗」の新しい入門書。
目次
PROLOGUE 異類とは何か?(異類の定義;異類の歴史;神仏と異類;動物と異類;「日本全国」異類伝承MAP)
第1章 異界と異類(天狗;鬼;河童;龍;鵺;鳳凰;狛犬;人魚;霊;天人・天女)
第2章 動物と異類(ほ乳類;爬虫類;両生類;鳥類魚類;虫類)
第3章 暮らしと文化の異類(時;方角;天気;年中行事;芸能;災害;祭り;遊び)
著者等紹介
朝里樹[アサザトイツキ]
怪異妖怪愛好家・作家。1990年、北海道に生まれる。2014年、法政大学文学部卒業。日本文学専攻。現在公務員として働く傍ら、在野で怪異・妖怪の収集・研究を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ワッピー
34
【日本の夏はやっぱり怪談】22年参加本。広義には人間以外、そして本書の定義である「独自の力を持ち人間と交渉することもある神話的存在、あるいは現実にも存在し、力があると思われている草木鳥獣虫魚」を集成。別項として時間や方位、天候や神事の記事もある。この朝里氏の著書にしてはページ数が少な目で、各項の内容はやや淡泊に書かれていて、日本人の自然観を知る入門書としてはいいのかもしれない。英語版があったら、日本を知るいい手がかりになるのではないかと感じる。この著者のことだから、いずれ世界異類図典も出るのかもしれない。2022/08/06
そら
30
伝説や民話になっている動物、妖怪などを広く浅く紹介している。知ってる事は「あー、そうそう。」と反応しながら、サラッと読みました。2022/11/18
つくし
2
挿絵の存在感がたまらない。「異類」という妖しい響きとぴったりでした。鵺の威圧感がやばい。それぞれの異類たちにまつわる話は色々と伝わっているのだろうけど、例えば鬼の善悪とか、立ち位置や解釈の変化への言及が面白く感じました。2024/03/19
あた
1
イラストの鵺のこっちを見る表情がなかなか。人魚も小川未明や昔聞いたいい伝え(人魚の肉)の話も取り上げられ、「日本異界図典」同様、わかりやすい内容。「夏越しの祓」も最近見ることが増えましたね。2025/03/12
kaz
1
信仰等における動物等の関わり方は、知っているようで実は知らないということも多い。図書館の内容紹介は『神か、霊か、もののけか…。「人ならざるもの=異類」の霊力、信仰、文化をめぐる「動物民俗」の新しい入門書。天狗、狐、鶴など、異類の中でも日本人が古くから特殊な性質を持つものとして考えていた存在を紹介・解説する』。 2022/12/18